2019年02月25日

岩崎宏美コンサートツアー PRESENT for you * for me








'19. 2.24.  岩崎宏美コンサートツアー PRESENT for you * for me


会場:夜須公民館マリンホール





 何かでふと見かけて高知に来るらしいよと教えると、珍しくも「行こか」と促してきた妻が前売り発売日に買ってきたチケットで、初めて生の歌声を聴いたが、思った以上に味わい深く、ライブ感を堪能した。


 岩崎宏美は、大学進学で上京した僕の最初の下宿屋の隣部屋だった鹿児島県出身の理工学部の中村君の大好きな歌手で、その影響から僕も愛聴しつつも、ライブ公演に出向いたことは一度もなかった。16歳でデビューし、今度の4月で44周年を迎えるという彼女は、僕と同じ歳で、還暦を迎えているのだが、実に若々しく艶やかな変わらぬ美声だった。加えて、歌唱やステージワークにはその年輪、年季が滲み出ていて、座長の貫禄をも漂わせていて、ある意味、歌い手としては今が一番充実しているのかもしれないと思った。



 新譜ツアー公演として披露された新曲は、第一部では阿久悠の遺していた詞による「あかぺら」、Coccoの提供による「つめたい火傷」、さだまさしの「残したい花について」。第二部ではオープニングの「真夏のサクラ」、地元高知出身の岡本真夜による「10年目の Love Letter」、そして、アンコールでの「五線紙の上」だった。


 演奏は、バイオリン三本とチェロからなるストリングスに、エレキベース、ドラムス、グランドピアノを加えたバンド編成だった。バックコーラスの姿は見えなかったから、時折入ったそれは記録音源によるものだったのだろう。僕が一番気に入ったのは、第一部の3曲目、ブルーライトに照明を変え、ピアノとチェロだけの伴奏になった「つめたい火傷」だったのだが、帰途の食事を共にしながら妻に訊ねると、奇しくも同じ曲だったので驚いた。


 最も心打たれたのは、第一部を締めた、さだまさしによる二曲で、歳を重ねてこそ歌える歌の喜びについて語ってから歌った「いのちの理由」では、途中から感極まって涙声の混じる歌唱に驚かされた。それは、続く「残したい花について」でも繰り返され、何か思い出すことでもあるのだろうか、と思いつつ、その感受性の強度に驚き、そういえば、オープニングで歌った「思秋期」について、この曲は、父親との約束で歌手活動は二十歳までとなっていた期限が近づいてきているなかで貰った曲で、スタジオで泣けてきて途中で歌えなくなって困った思い出のある曲だと話していたことを想起した。同じ歳だから思い当るところもあるけど、歳がいってくると妙に涙もろくなるよね、と隣席で貰い泣きしていた妻に話したものだった。



 第二部は、新譜紹介の二曲の後、第一部と同じくヒットメドレーを挟んで快調に歌っていたのだが、「絆」の後の「幸せのかけら」を歌いながら、またもや涙声になった。そのことへの詫びを入れながら語った事情は、昨日、一つ年下で闘病中の友人の訃報に接したことにあるというものだった。'87年のミュージカル「レ・ミゼラブル」で同じファンティーヌを演じた石富由美子が亡くなったのだそうだ。そーか、だから、いのちとか人生に触れてくる歌詞に感極まったのかと納得した。まさにライブ公演なればこその出来事だと妙に感慨深かった。そのうえで、敢えて「この曲は、亡くなった由美子のために歌わせてください」と断りを入れて歌った「聖母たちのララバイ」は、もうすっかり耳馴染んでいる曲なのに、何とも新鮮に聞こえて来た。何だかいろいろな思いと感情に満たされた感慨深いコンサートだった。


 このほか披露された楽曲は、第一部でのピアノ伴奏のみによるディズニー映画からの「リメンバー・ミー」と「美女と野獣」。第一部のヒットメドレーは、想い出の樹の下で〜熱帯魚〜ドリーム〜女優〜すみれ色の涙。第二部は、未来〜ロマンス〜センチメンタル〜好きにならずにいられない〜シンデレラ・ハネムーン〜私たち。















  ヤマ

http://www7b.biglobe.ne.jp/~magarinin/


   (『間借り人の映画日誌』)

http://www.arts-calendar.co.jp/YAMAsan/Live_bibouroku.html

   (『ヤマさんのライブ備忘録』)




posted by アーツワークス at 19:28| Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック音楽、ライブ系
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