2018年12月16日

シアターTACOGURA#17 子どものための12月「クリスマス・キャロル」








'18.12.15. シアターTACOGURA#17 


子どものための12月「クリスマス・キャロル」


会場:蛸蔵  





 ゼメキス監督による3D映画『Disney's クリスマス・キャロル』を観たのは、いつだっけ?と辿ってみたら、9年前だった。「画面は本当に見事なものだった。流石だ。」と日記に綴っているディズニー映画と比べるのは全くのお門違いなのだが、貧相には見えない舞台に仕上がっていて感心した。


 衣装と化粧の頑張りがイチバン貢献しているように思ったが、「子どものための」との触れ込みに相応しく、1時間に収めた手際にも感心した。


 還暦の僕が生きて来た60年間を振り返っても、この20年ばかりに、拝金主義の蔓延りと社会の酷薄化が極端に進んだように感じているから、この実に普遍性に富んだ前々世紀の古典をいま再演することの意味を強く感じる。



 ボブ夫婦やスクルージの妹に、恵まれない子どもたちへの支援活動を敢えて込めていたあたりには、作り手の社会意識が窺えるように思われた。会計士ボブ(山田憲人)が、「クリスマスで得をしたことはないかもしれないが、いいことは起きる」と言っていたのが印象深く、「いいこと=得すること」ではないというのは、人生観として、とても重要な部分だという気がする。


 それにしても、精霊の色鮮やかさに感心した。成長期に相応しい緑色が鮮やかった過去の精霊(行正忠義)に見せられた少年時代、人の生において大事なものを焼失しているかのような今のスクルージ(山岸信幸)に、立ち上る炎の如き立ち居振る舞いの現代の精霊(畠中昌子)が見せていた人生の真実、己が人生に悔恨と反省を抱いたがゆえに不安に駆られたスクルージに相応しい黒で包み隠された内に潜んでいた純白の未来の精霊(伊澤由樹恵)といった対照が、なかなか効いていたように思う。思えば、会計士ボブの夫人(伊藤麻由)のリボンも僕の好きな緑色だった。舞台装置を思い切りシンプルにした分、衣装でイメージ喚起を狙った演出は、僕にとっては、上手く作用してきているように感じた。











  ヤマ

http://www7b.biglobe.ne.jp/~magarinin/


    (『間借り人の映画日誌』)

http://www.arts-calendar.co.jp/YAMAsan/Live_bibouroku.html

    (『ヤマさんのライブ備忘録』)




posted by アーツワークス at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・パフォーマンス系
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