2018年10月20日

高知演劇ネットワーク演会プレゼンツ“演劇実験空間 蛸蔵ラボvol.5”









'18.10.13.〜14. 高知演劇ネットワーク演会プレゼンツ“演劇実験空間 蛸蔵ラボvol.5”

会場:蛸蔵


 今年のラボは、自分がスタッフの一員を担うシネマの食堂と被ったので、二日目の上演プログラムしか観られなかった。4演目のうち3演目が学生によるオリジナル作品で、残る一つが1月に須崎で観た『銀の海。銀の魚。』だった。


 最初に観た高校3年生の作・演出・出演による独り芝居である一弦の琴『そういうきもち』は、公演チラシに記された『HOPE』から改題されている分、ニュアンスが変わってきたのだろう。自転車を漕ぎ出す場面は、いいアイデアだなと思った。


 舞台屋ナスカによる『奇譚の蔵』は、怪談との触れ込みだったが、あまり怖い感じのないたわいない話に過ぎない感じが残ったように思う。前説では、ひとつ実話ネタがあるとのことだったが、それは、母親だったことに驚いた話だったりするのかなと思った。


 大学生のユニットてんかぶつによる『青と赤』は、青靴下の姉と赤靴下の弟による紫の好きな母親の話だったが、何をしたいのか今一つピンとこなかったように思う。犬にちょっと惹かれた。


 須崎のSに続くユニット「→T」による『銀の海。銀の魚。』は、大人による演目だからというのではない台本の良さが際立つ作品で、再見にもかかわらずグッとくるものがあった。役者7人のうち主たる野村春菜、丸山良太に変わりはなく、中平花、島巻睦美、岩井美樹、作・演出も担うサカシタナヲミが加わっていたが、9か月前に観た時よりも歯切れがよくなっている気がした。それによって、先の公演の備忘録でも触れた坂本ふみ(野村春菜)の到達した人生観のもたらす味わいがより感銘深くなっていたように思う。ほんとにいいホンだ。やはり年季を重ねた方の肉声を元にしているからだろう。それにしても、うまく構成したものだ。リフレインが実に利いているのは、その構成のお陰だろうと改めて思った。

 今回の公演がより味わい深くなっていたのは、公演備忘録に「せわしくも同じ日々を繰り返す単調を効果的に描出していたリフレインが利いていて」と記したその部分の洗練度が増していたからのような気がする。


 ただ、回を重ねて観てくるにつれ、「演劇実験空間」とする企画コンセプトにおける実験性というのは、何をもって冠していることなのだろうという素朴な疑問が湧いて来たりもした。








  ヤマ

http://www7b.biglobe.ne.jp/~magarinin/ 

    (『間借り人の映画日誌』)

http://www.arts-calendar.co.jp/YAMAsan/Live_bibouroku.html

    (『ヤマさんのライブ備忘録』)





posted by アーツワークス at 09:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・パフォーマンス系
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/184723326
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック